新医協は7月18日に下記の声明を発表しました。(PDF版はこちらから)
[声明]
安倍元首相の「国葬」に反対する
2022年7月18日
新医協(新日本医師協会)常任理事会
新医協は安倍元首相が選挙遊説中に、銃撃を受け亡くなった当日に哀悼の意を表した。またこのような暴力が民主主義に対して絶対に許されないことであることを表明した。ところが岸田首相は安倍氏の逝去から旬日を経ずして、安倍氏への「国葬」の実施を発表した。
「国葬」とは国民の総意をもって国費で弔意を表すことである。その人物に対する評価は十分に吟味されなければならない。
新医協はこれまで首相在任中の安倍氏に対して共謀罪の強行採決に、九州電力川内原発再稼働に、戦争法案に抗議し、日本軍の慰安婦問題への謝罪を求める声明などを発してきた。
それだけではなく、在任中には秘密保護法制定、憲法に抵触するような自衛隊イラク派遣、繰り返し述べられた憲法特に平和条項への改訂発言、「アベノミクス」と称された経済政策での先進国唯一ともいえる実質賃金の低下、森友学園、加計学園、桜を見る会で指摘された疑惑への国会での虚偽答弁などが指摘される。
これらの平和憲法と民主主義をないがしろにし、また数々の疑惑の解明がなされないままでは、国民の納得は得られない。
国民の総意に基づかない安倍元首相の「国葬」に、新医協は断固として反対であることを表明する。